一歩を超える勇気

一歩を越える勇気

一歩を越える勇気

わらしべ登山家は毎日、各界で活躍する人たちに会いに行っている。山に登るトレーニングをほとんどすることもなく休日でも、「冒険の共有」を行うために少しでもチャンスがあるならばと、呼ばれたり、何かを頼まれたりしたら断ることなくすべて行くようにしていた。
他の登山家から「よくそんなことを続けられるな」と言われたことがあるが、僕にとって街を走りまわるのは苦痛ではなかった。なぜなら、山にいるときだけが冒険かというと、けっしてそうではないからだ。

生きていること自体が冒険なのだ。

「単独」とは孤独なのではない。その未知の世界と一体化することだ。
エベレストと僕、一対一の関係だ。

ひとつのことに全力でコミットする人間の経験は違うなあと思った。