イナイ×イナイ

daisukebe2010-06-10

仕事を早めに切り上げて、品川でThe Economist読む隊。年内はあと一回参加できるかどうか、というところ。今日は以下の2本。
A game of cat and mouse - Toxoplasmosis and psychology
寄生虫がラットやマウスの行動に影響を及ぼすらしいよ、しかもヒトにもある程度適用できそうだよ、って話。具体的にはトキソプラズマ症という原虫感染症で、Wikipediaにも記載がある通り。

2. トキソプラズマに感染したマウスはネコを恐れなくなる。(猫の尿の匂いに引き寄せられるようになる。)これはネコを終宿主とする原虫にとっては都合がいいと思われる。詳しい機構はわかっていないが、ドーパミン量が多くなっていることと関係があるかもしれない。
3. トキソプラズマの慢性感染によりヒトの行動や人格にも変化が出るとする研究例はかなりある。リスクを恐れなくなる、反応が鈍くなる、神経質になる、交通事故が多くなる、男性は反社会的に女性は社交的になる、統合失調症双極性障害にかかりやすくなる、男性は低IQ・集中力散漫・規則破り・危険行為・独断的・反社会的・猜疑的・嫉妬深い・気むずかしい・女性にもてない、逆に女性は社交的・ふしだら・男性にもてる、などなど。
トキソプラズマ症 - Wikipedia

Economist曰く、イギリスでは感染率が低く、フランスでは高いという話で、民族間の違いも、意外なところに起源があるかもね、だって。ただしあくまで相関がありそうだ、というレベルで、スタンスは"correlation is not causation"。
帰り道、「試験管である程度の結果が出たらラットとかに適用してみて、あとはこじつけってことが多いんだよね」ってid:Spiny-anteaterが言ってたのが印象的。Economist的には一種のギャグなんだろうか。
もう1本は、初のObituary。数学者であり、作家であるMartin Gardnerが亡くなったとのこと。マジック好きの、変態的で面白そうな人だ。
Martin Gardner

帰って、明日は家で仕事しようと思い、ツタヤで借りてた"時をかける少女"を観ることにした。サマーウォーズは5回ぐらい見たんだけどこちらは一度も見てなかった。
もう、この細かい設定について突っ込む気にならない感覚はサマーウォーズと同じだ。物語に全身を委ねて浮かんでる気分。夏がきますね。