本が好き

この町の規模にしては頑張ったと思える大型書店が先月開店したことと、研究の被験者をした謝礼に図書カードをもらった人が自分を含めて研究室に何人かいたことから、じゃあみんなで本買いにいこう、と盛り上がっている。とてもいいことだ。
自分自身、小さな頃から特別読書好きだったというわけではなくて、ベストセラーや、当時なんとなく気になった本を読むか、ぐらいの読書量だった。それが、大学院に進んで、先生の背中を追うように本を借りて読むようになった。次第にネットでよく本を注文するようになって、ネット上の書評も多く読むようになった。そこで気付いたのは、世間一般に優秀とされている人ほど、若いうちから本をたくさん読み、仕事やブログ、はたまた人生自体にアウトプットしているということ。自分と優秀な人との差は、こんなところからついていて、このままでは開いていく一方だと。今まで自分はなにしてたんだと思った。今年の年頭に、年間100冊読むことを目標に掲げて*1、気になる本を片っ端から買って、就活の合間、研究の合間を縫って読み、春にはテレビを手放して無駄な時間を本を読む時間に割り当てる生活を心がけた。そして最近、梅田さんが、「生きるために水を飲むような読書」と書いたことや、橋本さんのこんな講演会が催されることから、自分の感覚が正しかったことを確認した。
後輩と本買いに行く話だった。後輩は、当時の自分に比べたらずっとモチベーションが高くて、能力的にも優秀だと思う。だけど、本を読むという習慣はあまり感じられない。人生にアウトプットできるような、温度の高い読書体験は、キャッチーなタイトルのついた、今すぐ身に付きます系の本では得られないんじゃないかと思っている*2。本を使い捨てのツールとしてではなくて、人生を共に歩く相棒のようなものとして捉えてほしい。少なくとも自分は、そう認識できたことが、今ここに居て良かったと思えることのひとつだから。そんなこんなで、みんなで本屋に行くという行為が今から楽しみで仕方ない。

*1:どうやら100冊は達成できそうにないけれど

*2:あまり読んだことない。ただの先入観だったらごめんなさい